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“もったいない離職”を防ぎ、自発的なリーダーシップを育む。6年間で従業員数2倍の抱月工業の挑戦

抱月工業株式会社

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  • 製造業

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101〜300名

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経営者インタビュー

記事のポイント

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会社の方向性が伝わらず起こる"もったいない離職"

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ourly導入と地道な声かけで情報不全の解消へ

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認証率96%を維持し拠点を越えた交流が拡大した

大阪府交野市に本社を構え、鉄鋼の加工・販売を手がける抱月工業株式会社。従業員数がここ6年で約2倍に拡大する中、組織の情報不全やもったいない離職という課題に直面していた。

同社は、独自のリーダー育成や「志望動機で判断しない」採用など、ユニークな組織づくりを進める一方で、ourly社内報とourlyプロフィールを導入。現在では認証率96%(ユーザー登録者率)という高い水準を維持し、部署や拠点を越えた「横のつながり」を生み出している。

なぜourlyが必要だったのか、そしてどのようにして社内に定着させたのか。取締役の弓指さんと、広報担当の清原さんに話を聞いた。


プロフィール

抱月工業株式会社 取締役:弓指 氏(写真:左)
2023年に抱月工業株式会社に入社。経営戦略室と事業推進部に所属し、人事関連と経営企画全般を担当。過去、HR領域で他業界の組織に数社従事し現在に至る。7月末には著書『なぜ採用はうまくいかないのか』(ユニオン・エー出版)を発刊予定。採用の選考シーンを企業側から変えていく施策を、他企業を巻き込んで実験しながら、2050年売上500億に向けた組織づくりを実践中。

抱月工業株式会社 広報:清原 氏(写真:右)
2023年に新卒で抱月工業に入社。入社1年目で総務や経理の補助を務めた後、2年目より「自社の知名度向上」を掲げ広報担当となり現在に至る。活動内容は社外向けのブログ・Instagram・X(旧:Twitter)の運用や社内での情報発信など多岐にわたり、ourlyでは管理者としてプロフィールの設定や情報発信、利用方法の相談窓口を担う。

AI時代に求められる「正解のない道を進むリーダーシップ」

抱月工業_弓指様

── まず、抱月工業が現在抱えている組織の課題や、注力しているテーマについて教えてください。

弓指さん: 根本的な課題は、「リーダーシップをどう具体的に前に進めるか」ということです。我々は製造のプロフェッショナルとして、ミスなく品質を高めることには長けています。しかし、その先の新しいものを生み出したり、推進力を発揮したりする部分はまだまだこれからだと感じています。

今、AIやロボットがどんどん台頭してきていますよね。そうなった時、人がやるべき仕事は「正解があって、それに準じてやること」ではありません。正解か不正解かわからない状況の中でも飛び込んでいき、自らの選択を正解にしていく。過去の前例がないものにトライする。そういったリーダーシップが必要なんです。

── そうしたリーダーシップを育むために、どのような取り組みをされているのでしょうか。

弓指さん: 抱月工業は、部長や課長といった役職階層を作らない「フラットな組織風土」を大切にしています。我々の仕事は部署間のバトンリレーなので、タテの指示で動くよりも、ヨコの繋がりで話し合う方がスピード感が出るからです。

しかし、フラットだからこそ、誰かが自発的に「旗を振る」必要があります。そこで、役職ではなく「役割」としてのリーダーシップを発揮する機会を作るため、「リーダー養成研修」をスタートしました。希望者を募ったところ、社員の約7割が受講してくれています。

ただ、いくら研修をやっても、会社としての「情報不全」があるとリーダーシップは発揮できません。会社の方向性がわからないと、社員は迷い始めますし、結果として「もったいない離職」にも繋がってしまいます。

「情報不全」を解消し、もったいない離職を防ぐ

抱月工業_弓指様

── 「もったいない離職」というのは、具体的にどのような状況でしょうか。

弓指さん: 会社が嫌いで辞めるわけではなく、「会社が何をしようとしているのかわからない」という理由で辞めてしまうケースです。社長は売上や生産性などの情報をかなり透明性高く出しているのですが、その背景にある「意味」や「意義」が現場まで伝わりきっていないことがありました。

年に2回、社長や役員がリアルタイムで情報発信する場を設けたり、各拠点をオンラインで繋いだりしていますが、それだけでは足りません。我々のような製造業は、本社や工場など複数の拠点に分かれており、現場は目の前のモノづくりに集中しているため、どうしても物理的な距離が生まれやすい構造にあります。

だからこそ、日々の情報を届け、この構造的な情報不全を解決するツールとしてourlyの導入を決めました。

── 清原さんは広報として、この「情報不全」という課題にどのように向き合ってこられましたか。

清原さん: 私は入社2年目で広報担当になったのですが、当時から「会社の知名度が足りない」「社員自身が自社のことを十分に知る必要がある」と感じていました。

「彼を知り己を知れば、百戦して殆うからず」という言葉がありますが、広報も同じです。まずは私たちが自社のことをよく知らなければ、外に魅力を伝えることはできません。

ourlyの運用はもちろんですが、それ以外にも「ラブ・コミュニケーション(ラブコミ)」という感謝を送り合う仕組みの運営など、社内の雰囲気を良くし、横のつながりを作るためのプロジェクトにも取り組んでいます。

認証率96%の裏側にある、地道な声かけと楽しむ工夫

抱月工業_清原様

── ourly導入から2年が経ち、現在では認証率96%という非常に高い水準を維持されています。定着させる上で苦労されたことはありましたか。

清原さん: 導入当初、皆さんにプロフィール登録をお願いした際、顔写真の掲載に抵抗を感じる方が多かったことです。

そこで、「社内の人しか閲覧しないこと」や「拠点を越えて顔と名前が一致する人を増やしたいこと」など、登録の目的を一人ひとりに説明し、納得していただけるよう働きかけました。

弓指さんや事業推進部のメンバーの協力もあり、今ではほとんどの方が顔写真を登録してくれています。

── 発信者を増やしたり、高い認証率を維持したりするために、どのような工夫をされているのでしょうか。

清原さん: 結論から言うと、利用機会を業務の中に組み込む「必須化」と、社員が楽しんで参加できる「コンテンツ化」の両輪を回すことが定着の鍵であり、そこに大きな価値を感じています。

具体的には、まず発信者を増やす工夫として、各部署のリーダーやサークル長に投稿権限を付与し、サークル活動の報告をourlyで行うことを条件にしました。

また、高い認証率を維持するための「必須化」の取り組みとして、月に1度の全体会議の動画をourly経由で視聴する運用にしています。一方で「コンテンツ化」の取り組みとして、京都工場ではourlyプロフィールをもとにした「ourlyクイズ」を実施するなど、社員が楽しみながら自発的にログインしたくなるような企画も行っています。

── ourlyのコンサルタントとのミーティング(月1回の定例)は、どのように活用されていますか。

清原さん: 組織課題を解決するための「企画のアイデア出し」と、読まれる記事にするための「具体的なノウハウの獲得」の場として活用しており、良き壁打ち相手として非常に価値を感じています。

エピソードとしては大きく2つあります。1つ目は企画面でのアドバイスです。組織が急拡大する中で「誰に何を聞けばよいか分からない」という課題を相談した際、コンサルタントの方からの提案で、社内の担当者を「ホウレンジャー」としてコミカルに紹介する記事を作成しました。これが社員からとても好評でした。

2つ目は記事作成のノウハウです。読了率が伸び悩んだ時に、「文章を長くしすぎない」「画像を多めに入れる」「段落ごとに分けて書く」といった具体的なアドバイスをいただき、それを実践したことで実際の数値改善に繋がりました。

「規模は大きく、人と人は狭く」ー ourlyが作る新しい横のつながり

抱月工業_清原様

── ourlyを運用してきて、実際に成果を感じる場面はありますか。

清原さん: 印象に残っている具体的なエピソードがいくつかあります。

まず私自身の体験として、プロフィールに登録したハッシュタグをきっかけに交流の輪が広がりました。以前は自分から話しかけることが少なく、休日は一人で行動するタイプだったのですが、ourly導入後は「同じハッシュタグをつけていたけど、今度ここ一緒に行ってみない?」と声をかけていただくことが増えたんです。

今まで関わりのなかった方々と一緒に遊びに行ったり、食事をしたりと、横の繋がりが確実に広がったと実感しています。

また、他の従業員のエピソードで嬉しかったのは、ある従業員が投稿した「我が家の猫自慢リレー」という月例連載です。この記事をきっかけに、普段は関わりのない異なる拠点で働く従業員同士の間に会話が生まれたと聞いた時は、自分のことのように嬉しかったですね。

2026年1月に実施したアンケートでも、22%の社員がourly導入後に人間関係が「良くなった」「まあまあ良くなった」と回答しています。「これまでになかった会話が生まれた」といった声も寄せられており、こうした小さな会話や交流の積み重ねが、結果として会社への親しみや愛着に繋がっていくのだと感じています。

── 今後、社内広報としてチャレンジしたいことはありますか。

清原さん: 「抱月相談箱(仮称)」という企画をやってみたいです。「誰に聞けばよいか分からない」「聞く時間が取れない」といった社内の困りごとを集め、私が代わりに質問して記事にするというものです。現場の方々の閲覧率をさらに上げていきたいですね。

最終的には、抱月工業を「出会えてよかった」と言ってもらえる会社にしたいです。そのためには、まず会社を知ってもらうことが第一歩。会社とお客様、そして社員同士の間に立ち、信頼関係を支える役割を担っていきたいです。

── 最後に、弓指さんから今後の組織づくりへの思いをお願いします。

弓指さん: 抱月工業は、2035年までに売上100億円、そして将来的には500億円という大きなビジョンを掲げています。この目標を実現するためには、組織の拡大と進化が不可欠です。

我々の仕事は、営業、生産管理、製造、検査と、みんなでバトンを渡していくリレーのようなものです。1人のスーパースターがいれば成り立つわけではありません。

だからこそ、人と人の距離が遠くなってはいけない。「規模は大きく、人と人は狭く」を実現していくことが重要です。ourlyを通じて、お互いの顔が見え、感謝が生まれ、横のつながりが強くなっていく。そうやって、正解のない時代でも試行錯誤しながら前に進める、強い組織をつくっていきたいですね。

担当コンサルタント

ourly株式会社 組織開発コンサルタント 中曽根有樹

ourly株式会社 組織開発コンサルタント
中曽根 有樹

SaaSツールの開発、販売を行う複数企業においてカスタマーサクセスの構築、マネージャーを経験。IT、人材、製造業など200社以上の企業に対してのツールの導入サポートに関わる。現在はourly株式会社にて組織開発(既存顧客支援)チームにて業界に関わらず様々な企業様の理念浸透やエンゲージメント向上に関する提案を日々行っている。

現場に寄り添いお客様の課題を解決してきた経験による現場目線と経営者目線双方での組織課題特定と施策提案が強み。

<担当コンサルタントからのコメント>

組織が急拡大するフェーズでは、経営陣が情報を開示していても、現場との間に見えない「情報の壁」が生まれやすいものです。特に拠点が分かれる製造業では、物理的な距離が心理的な距離へと繋がりかねません。

抱月工業様の「もったいない離職」も、まさにそうした情報不全が引き起こす構造的な課題でした。その壁に対し、「規模は大きく、人と人は狭く」と組織の未来を描く弓指取締役と、地道な声かけや企画で温かい繋がりを紡ぎ続ける清原様。

お二人の熱意があったからこそ、ourlyは情報不全を解消し、社員の皆様が交流し合う「居場所」として定着したのだと感じます。

これからも、皆様がバトンを繋ぎ合い、強い組織へと進化していくプロセスを一番近くで伴走させていただきます。

ourlyサービス紹介資料

この資料で分かること

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なぜこれまでの施策では、組織課題が解決されなかったのか

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ourlyは課題を課題をどのようにエンゲージメント向上を実現するのか

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ourly導入後の組織の変化・事例

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